こんにちは。ブロッコ侍(@bloc_samurai)です。
本日は「長時間時トレーニング時のエネルギー不足」に関する質問についてお答えしていきたいと思います。
目次
回答
追加で糖質を摂取し続けてもエネルギー不足になると思います。
考えとしては非常に面白く理解できるのですが、グリコーゲンという少し特殊な糖質の性質によって、糖質を補給してもエネルギーが不足してくるという現象が起こります。

グリコーゲンについて
体内の糖質はほとんどグリコーゲンとして蓄えられます。
「一粒で300m」グリコの有名なキャッチコピーからもわかるように重要なエネルギー源です。
※大阪生まれ、育ちの僕はこのポーズしたことがありません。
そういえばシンガポールにいるときにマーライオンのお決まりのやつもやらなかった。
グリコーゲンが蓄えられる先は肝臓と筋肉ですね。
一方で血中では糖質はグルコースの形で1Lに1gほどで溶けています。成人男性だと血液の量が5Lほどですので、グルコースの形で蓄えられるのはせいぜい5gというところです。
グリコーゲンは個人差がありますが、500gとかかなりの量が蓄えられます。
グリコーゲンの分布にはばらつきがある
グルコースは水に溶けやすい性質があるのですが、グリコーゲンの形になることで水に溶けにくくなります。この事によってたくさん貯蔵しても体重が大幅に増加することを防いでいるわけです。
血液に溶けたグルコースは運動中も分布にばらつきは出てきませんが、グルコースは水に溶けていないため使われた筋肉のグリコーゲンが局所的に少なくなってしまいます。
アームカールを行なっていると、上腕二頭筋のグリコーゲンがどんどん減っていきます。
糖質ドリンクで血糖値を維持しても局所的なエネルギー不足には対応するのが難しいでしょう。
筋グリコーゲンが減少すると筋肉の収縮力が低下する
筋の収縮は、筋小胞体がかカルシウムイオンが放出される事によって起こります。
この働きは筋グリコーゲンを用いて行われています。
ですので他のエネルギーがあっても筋グリコーゲンが無い状態だと筋肉は収縮できません。
経口で摂取した糖質が筋グリコーゲンとして蓄えられるには以下のようなステップが必要です。
小腸で吸収
↓
肝臓
↓
グルコースとして血中に放出
↓
筋肉
↓
筋グリコーゲン
トレーニング中だといくら糖質を補給して筋グリコーゲンの補充は間に合いそうにありませんね。
つまり、筋グリコーゲンがなくなっている状態でグリコを食べてもすぐには300m走れないということです。
ヘキソキナーゼ反応
あとはグルコースがATPになる過程ではヘキソキナーゼ反応が必要になります。
この反応自体にATPを要します。グリコーゲンはこの反応が不要です。
ですので「素早く・たくさんのエネルギーが必要」という筋トレのような運動ではそもそもエネルギーとしてグリコーゲンの方が少し優れているという事にもなります。
トレーニーにグリコーゲンローディングは必要か?
持久系の種目にとっては良い手法ですが、どちらかといえば短時間高強度が求められるトレーニーにとってはいらないと思います。
グリコーゲンが「普通にある」という状態が重要だと思いますし、グリコーゲンが多くなりすぎても筋の粘性が高まって収縮力が悪くなるという話を聞いた事もあります。
そもそも日本人は欧米人に比べて普段から糖質摂取が多いわけですし、そこまで意識的にしなくてもしっかりとグリコーゲンは貯蔵されると思います。
欧米の手法に倣ってやたらパスタ食べる人もいますが
「お米でええやん」
と心の中で思うこともあったりなかったり。
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それでは本日はグリコの闇に迫ってみました。またね!
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